Studio GG

ここは同人ボードゲーム製作サークル『Studio GG』のウェブサイトです。
オリジナルボードゲームの紹介を行っています。

開拓王 The King of Frontier
きょうあくなまもの

当サークル Studio GG は1月11日に開催される名古屋ボードゲームフリーマーケットに参加します!

名古屋ボードゲームフリーマーケット

 出展物は、

『開拓王 The King of Frontier』 2800円
『開拓王 The King of Frontier - もっと建物を!』 800円

の二つになります。

イベント価格での販売になりますので、
ぜひこの機会にお求めください!

詳しいゲーム内容は以下のリンクからどうぞ!


『開拓王 The King of Frontier』紹介ページ


この記事はBoard Game Design Advent Calendarの第20日目の記事として書かれました。


こんにちは。
Studio GG の Shun と申します。
『開拓王 The King of Frontier』というゲームを制作しています。

今回、Board Game Design Advent Calendarという企画に参加させていただき、ボードゲームデザインに関して一筆書かせていただくことになりました。
内容は「ゲーマー予備軍を考慮したゲームデザイン」です。


ボードゲームの2極化と2種類の初心者

最近、一般的にボードゲームは2極化が進んでいるという話がよく聞かれます。


二極化とは、ゲーマー向けの重く複雑で運要素の少ないゲーマーズゲーム(アグリコラなど)と初心者向けの軽くて運要素の強いパーティーゲーム(ラブレターなど)が多く、中間のものがあまりないということです。
二極化についても他にいろいろと議論すべき点はあると思いますが、上のことを背景として、今回は以下のことについて述べたいと思います。


今、私は軽くて運要素の強いパーティーゲームは初心者向けと書きましたが、軽くて運要素の強いゲームは、本当に初心者向けのゲームなのでしょうか。


私は、ボードゲーム初心者と一括りに言われていても、そこには2種類の初心者が存在すると思います。
それぞれ以下のように名付けます。

  • ゲーマー予備軍
  • ノンゲーマー※

ゲーマー予備軍とはボードゲーマーになる素養を持っているが、ボードゲームをやったことのない人を指し、ノンゲーマーはその素養を持っておらずボードゲームをやったことのない人を指します。そして、ゲーマー予備軍とは、運要素の強いパーティーゲームでは満足できず、より自分の実力が発揮される思考ゲームを求めている人と考えてください。
※パーティーゲームが好きだ!というゲーマーの方もたくさんいるとは思いますが、話を簡単にするために、そういった方はノンゲーマーに入れてしまいます。すいません。


パーティーゲームは、ノンゲーマー向けのボードゲームとしては最適でしょう。
しかし、ゲーマー予備軍向けのボードゲームとしてはいかがなものでしょうか?


例え話をしましょう。

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ゲーマー予備軍Aさんは、自分の実力がある程度発揮される思考ゲームとしてのボードゲームを期待して、ボードゲーム会に参加してみることにしました。

しかし、ボードゲームの2極化に伴い、そこには軽くて運要素の強いパーティーゲームと重く複雑なゲーマーズゲームしかありません。

Aさんは「初心者ならまずこれをやってみたら?」という言葉に従い、パーティーゲームの卓に参加しました。

最近のパーティーゲームはよくできているので、Aさんは楽しんでゲームをプレイできました。

しかし、心の中には、
(なんか、思ってたのとちがうな……)
という気持ちがありました。

そこで、Aさんは思い切って上級者向けと言われるゲーマーズゲームの卓に参加してみました。
2時間を超える重く複雑なゲーマーズゲームです。

「ワーカープレイスメントだから、とりあえず人のコマをやりたいアクションのところに置けばいいよ」という感じでインストを受け、やるべきことは分かったのですが、特殊効果も多くいったい何から手を付けていいかさっぱりわかりません。

効果の確認などに手間取っていると他のプレイヤーたちがスマホなどをいじって手持無沙汰にしているのが気づき、焦ってプレイを急ぎます。

とりあえずよくわからないままコマを置いたり、動かしたりしているうちにどうやらゲームに負けたことがわかりました。

ゲーム終了後、他のプレイヤーがゲームについていろいろ熱く語っているようですが、何を語っているのかよくわかりません。


Aさんはそっとそのゲーム会を後にし、二度と現れることはありませんでした。

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とまぁ、これはフィクションですが、

これは現実にも起こりうるというか、いろいろなところで起こっているであろう話です。

パーティーゲームはもちろん求めていないゲーマー予備軍ですが、ゲーマーズゲームにいきなり手を付けるのも、ハードルが高く複雑すぎて楽しむことができないのです。


以下では、上のフィクションのようなことにならないための、ゲーマー予備軍を考慮したゲームデザインについて述べていきます。


ゲーマー予備軍は、まだボードゲームになれていないけれども、しっかりやればゲーマーズゲームでも好きになるだろう人々なので、その人々に向けたデザインをするということは、ボードゲーム人口を増やすことにもつながります。
 

ゲーマー予備軍を考慮したゲームデザイン

ゲーマー予備軍は複雑なゲームに慣れていません。
しかし、一度はまったゲームは何度も繰り返しプレイするため、ゲームにはそれに耐えうる複雑さが必要です。

つまり、複雑なゲームをいかに簡単に理解してもらうかを意識したデザインが重要になります。


ここでは、既存のボードゲームに使われている手法をいくつか紹介したいと思います。

(1)小さな目標

これは、ゲーム全体の目標以外に中間目標を置くという方法で、ある程度複雑なゲームだと、ほとんど使われていると思います。
プレイヤーは、その中間目標を1つのミニゲームとして認識しプレイすることができるため、全体では非常に複雑なゲームであっても、複雑さをそれほど感じずに遊ぶことができます。

(2)箱庭と競り

箱庭ゲームと呼ばれる類のゲームがあります。

箱庭ゲームとは個人ボードなどの自分に与えられたエリアをそれぞれ成長させていくゲームのことです。
自分のエリアを成長させるといっても、もちろん他のプレイヤーとの競争があります。多くの場合は、箱庭を成長させるアイテムを競り(ドラフトなど)により獲得するようにすることで他のプレイヤーと競うことになります。

この「箱庭」ゲームでは、初めてプレイする人は自分のエリアだけを意識してプレイすることができます。そうして楽しくプレイしていく中で、各アイテムの価値を学び、競りでの相場観を獲得することができるのです。


(3)特殊能力によるゲームの拡張

これは、メインのゲームを簡単かつシンプルにし、それに特殊能力を加えることよってゲームの複雑さを大幅に上げるという方法です。
「ドミニオン」が、まさにそういうデザインになっています。

初めての人であれば、アクションカードの効果を全く認識していなくても、金貨、銀貨、属州だけわかっていればプレイが可能です。
つまり、特殊能力が入ってかなり複雑なゲームになっていたとしても、メインの簡単なルールさえ把握していればプレイができるのです。

この方法を使うことにより、ゲームを初めてやるときにはとっつきやすく、徐々に特殊能力を導入していくことで長く楽しむことができるようになります。


今回具体例として3つほど手法を紹介しましたが、もちろん他にも様々なデザインの方法があると思います。また、これらの手法はただ導入するだけでなく、ゲームバランスの調整などでもゲーマー予備軍を意識して行う必要があります。


最後に

まとめになりますが、今回私が言いたかったのは具体的な手法でも何でもなく、ゲーマー予備軍というものを意識したゲームデザインが大切ですよということです。


まだ一作しか作っていない新米が何を偉そうにと思われる方もいると思いますし、私もそう思いますが、常々思っていたことをこれを機会にと書かせてもらいました。
今日私が書いたことが、誰かのボードゲーム制作の一助になれば幸いです。




ちなみに、私が制作した『開拓王 The King of Frontier』も良かったら覗いてみてください(宣伝)。(^^)/


ゲームマーケット2014秋お疲れ様でした。

当サークルは『開拓王 The King of Frontier』およびその拡張セット『開拓王 The King of Frontier - もっと建物を!』 を販売させていただきました。

写真
(当日のブース)

当日、購入および試遊いただいた方、ありがとうございました。

おかげさまで拡張セットは開始30分で完売。
基本セットもたくさんの方に購入していただき嬉しい限りです。

今回、拡張セットが売り切れで購入できなかった方、大変申し訳ありませんでした。
拡張セットはショップ等での販売も予定されておりますので、
ぜひそちらで購入いただければと思います。

↓ Amazon のリンクはこちら (予約が開始されています!)

開拓王 The King of Frontier - もっと建物を! 【ゲームマーケット2014秋 出展作品】


なお、基本セットの再販も予定されております

開拓王 The King of Frontier 【ゲームマーケット2013秋 出展作品】



次は1月11日、名古屋ボードゲームフリーマーケットに参加予定です。

開拓王および拡張セットはいくつか持っていく予定ですので、よろしくお願いいたします!


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